今回，石井スポーツ主催の2023/2024ニューモデルスキー試乗会に参加するにあたり，スキー板のほかに気になっていたのがチロリアが昨年発売した，「プロテクタービンディング」が、ヘッドの上級者向けの定番モデル、スーパーシェイプシリーズに標準装備されるようになったこと。
この、プロテクタービンディングというのは、従来では垂直方向にのみリリースしていたビンディングのヒールピース（踵側）に、水平方向に左右最大7mmの横スライドの機能を追加したもの。
この「FHR」フルヒールリリースシステムによって、重心が後ろに抜けてしまっての転倒の際に、従来のビンディングでは垂直方向にしか解放しなかったものが、水平方向へのねじれに対しても解放する構造になっているので十字靭帯へのストレスを５０％以上も減らすことができるそうです。
膝の怪我、とくに前十字靭帯の怪我はスキー中のすべての怪我の３分の１を占めていて、事故の原因の７０％は後方への転倒だそうですから、このプロテクタービンディングはとても有効だと考えられます。
しかし、この左右方向への解放という機能は昔からあるターンテーブル方式のビンディングにもあったのですが、プロテクタービンディングはつまるところ、ターンテーブルビンディングの現代的アップデート版というイメージでしょうか？
ともあれ，膝の怪我を高い確率で防いでくれるのであればぜひ使いたいものです。
