風よ僕らに海の歌を 増山 実著
この本は,いつも本紹介のコーナーを楽しみにしているFMココロの朝の番組,CIAO 765を聴いていて出会った書籍。
しかし,今回は書籍の紹介ではなく宝塚にある戦後間もなく開業したというイタリアンレストラン「アモーレアベーラ」を紹介している時に,このレストランをモデルにした小説があるというお話でした。
興味をもって,いつもお世話になっている図書館のウェブサイトにアクセスすると蔵書があり,しかも貸出可。
すぐに予約をして借りることができました。
物語はフィクションということですが、第二次世界大戦中、同盟国である日本の共同作戦に従事するイタリア軍の軍艦に乗っていたジルベルトアリオッタ。
イタリア政府の突然の無条件降伏で祖国に帰る道を閉ざされて、戦後間もない宝塚で日本人と結婚,イタリア料理店を開く。
親子三代にわたる,激動の時代を生き抜いた人たちの感動の物語。
武田尾や宝塚といった,馴染みのある土地の成り立ち,歴史。
そして手塚治虫,ベンチャーズ,に沢田研二にビートルズなどなどさまざまな実在の人物,グループが登場してストーリーを彩ります。
フィクションとはいいながらも史実に基づいた物語は楽しくも読み応えがありました。
一度「アモーレアベーラ」に食事に行ってみたいのはもちろん,ストーリーの中に登場する「いわしとウイキョウのスパゲティ」「スパゲティアマトリチャーナ」をはじめとするイタリア料理が美味しそうなのでチャンスがあれば作ってみたい。