国道食堂 1st season & 2nd season 小路幸也著
いつものFM cocoloの番組でおすすめされていた書籍。
図書館に蔵書があって、しかも1st seasonと続編の2nd seasonもいちどに借りることができました。
舞台となるのは、神奈川県の山あい、国道沿いにポツンと佇む「国道食堂」。
主人は引退した元プロレスラーで,なんと店の中にはリングがある。
その,リングの上では金曜日の夜になるとプロレスやライブがおこなわれて大盛況。
国道食堂は豊富なメニューがあって,何を食べても旨い。
そして,小さな温泉と,2階には泊まれる部屋まである。
そんな楽しい食堂は,国道を通るトラックドライバーや営業マン,そして近くの集落に住む人たちで賑わっている。
料理が安くて旨いことはもちろんだけど,店主の元プロレスラー,本橋十一の明るくて優しい人柄がお客さんを呼び込んでいるのです。
15編からなる短編は,いろいろな登場人物からの視点で描かれていてとても読みやすく,しかし味わい深い。
でてくる料理も美味そうで、定番のカレーに餃子,そして名物の唐揚げチャーハン。
旨いご飯をたらふく食べて,温泉につかったら最高だろうなぁ。
そして,駐車場からの景色も最高なのだそうで,こんなところが実在するのなら是非行ったみたい。
というのが1st seasonで、好評の声に応えて描かれたのが2nd season。
1冊目はほぼ男性が主人公だったのが,2冊目は女性が主人公。
2冊目もかなりハラハラドキドキの展開が待っていて,なかなか読み応えあり。
人の優しさ,助け合うことの尊さを感じられる心温まる作品ですが,それぞれのストーリーに繋がり,伏線があるので1冊目を読んでから2冊目にいったほうが良い。
わりとサクサク読みやすい作品なので,一気に2冊とも読破してもまだ図書館に返却しなくてはならないリミットまでゆとりがあるのでじっくりと味わいながら再読することができました。