島はぼくらと 辻村深月著
この書籍も例によってFMココロの番組でおすすめされていたもの。
著者の辻村深月さんの著書ははじめて読ませていただきました。
瀬戸内海の島に住む高校の同級生四人が主人公なので軽いノリの青春小説かと思いきやさにあらず。
舞台となる瀬戸内海の小島、冴島は中学校までしかなく、高校生になるとフェリーを使って本土へ通学することが必然となる。
そして、高校を卒業するとほとんどの若者が島を離れることになる。
限られた時間の中で育まれる友情、そして親子の絆。
過疎化が進みかねない島の活性化のため「Iターン」で田舎暮らしをしたい人達を積極的に受け入れる村長の施策の効果で賑わうのですがそのIターンの人たちともともとの住民とのすれ違いがあったり。
高校生の主人公たちを軸に老若男女さまざまな人々の交流を描くストーリー。
意外にと言っては失礼ですが、感動的な素敵な作品に仕上がっています。