昨年のスキーのシーズンオフ,スキーブーツの「ランプ角」を調整しました。
「デジタルスキーコーチCARV」を使っていることもあり,CARVのセンサーの厚みを逃すためにブーツのゼッパ(底板)を薄くなるように削っています。(テープが貼ってあるのはカントの調整用)
白いゼッパはテクニカの純正品で無加工。黄色いゼッパは以前使っていたヘッドラプターのもので,テクニカと形状がほぼ同じなので加工してこちらを使っています。
その際に,カカトにしっかりと乗れるように,カカト側を多く削って低くなるように加工しました。
しかし,たくさん削りすぎて昨シーズン中すこし重心が後ろに下がってしまう傾向を感じたのでゼッパカカト側に1mmのゴムシートを2枚貼ってみたのです。
これで純正のゼッパとランプ角がほぼ同じ。
これに,スーパーフィートのインソールを使用して,ブーツのリヤスポイラーを装着したセッティングでシーズンイン。
しかし滑っていてどうもうまくカカトを使えず,前に詰まるような感触がありました。
そこで,ゼッパカカト側に貼ったゴムシートを外して,インソールを大昔に作ってもらったカカトの低いものに交換,リヤスポイラーを外して試してみると
カカト側にしっかり乗れるようになりましたが,すこし後ろに体重が乗っかりすぎるきらいがあります。
この日は全面アイスバーンで,ターン前半で全然エッジがグリップしてくれず,ターン後半にエッジングが集中してしまったのも原因かもしれませんがまだまだ調整の余地はありそう。
整理すると,ブーツのランプ角が大きい(カカト側が高い)と重心は前に出る。
足裏の荷重位置が拇指球側になるのでスキーがずれやすくなる(特にテール)
ブーツの中での足首の前傾角は緩くなる。
ブーツのランプ角が小さい(カカト側が低い)と重心は後ろになる。
足裏の荷重位置がカカト寄りになりスキーがグリップしやすいが
体重が後ろに逃げやすい
ブーツの中での足首の前傾かくは強くなる。
といったところ。
難しいのはブーツ単体でのセットアップだけではなく,使用するインソールもものによってはカカトに厚みがあって「ランプ角」がキツくなること,そしてスキーに使われているビンディングも大抵はつま先側よりもカカト側が高くなるようなセッティングになっていてそれらの影響でトータルの「ランプ角」がキツくなる方向になりがちなのです。