スキーに行ったときに,エッジが効かなかったり,スピードが乗らずにブレーキがかかってしまうと楽しくない。
それがイヤなのでせっせとチューンアップしたりワックスをかけたりするわけです。
エッジのほうは,だいたいの答えは見えていて,エッジ自体はとにかくシャープに「研ぐ」こと,そして,滑っていてあまりにもスキーが動かせないとそれはそれで操作がしづらいのでベースのエッジビベリング(滑走面に対しての角度)を0.5度から1度のあいだの角度に「垂らす」。
サイドのエッジはベースが1度垂れているとすると通常の90度だと鈍角になってしまう。
89度のサイドエッジビベルで90度、88度のサイドエッジビベルだと1度だけ鋭角な89度となります。
レースをするわけでなく,ゲレンデのさまざまな雪質や地形(コブ斜面も)を滑るのには概ねこれぐらいのセッティングで問題ないかと思います。
難しいのはワックス。
はっきりいって同じワックスで仕上げていたとしても雪質や気温(雪温),雪の汚れ具合や天候によって滑ったりまるで滑らずブレーキがかかってしまったり。
結局のところ,滑る雪質のときにさらに滑るようにというのではなくて,滑らない雪質のときにできるだけ滑走性をあげて,普通に滑れるようにしたいわけです。
たまたま,YouTubeでスノーボードのチューンナップ動画を見ていたら,滑走面にワックスを入れる前に,しっかりブラッシングして「ケバ」を起こし,それをスクレイパーで除去するのが大切と解説されていました。
あらためてスキー/スノーボードのワックスメーカーのカタログに掲載されているスキーのワックスがけの手順を見てみると,こちらはブロンズかスチールのブラシで汚れやケバをかき出して「ファイバーテックス」で除去すると解説しているところもあり,いずれにしてもワックス前の下地づくりが大切なようです。
何日か使ったスキーのソールが白っぽくなることがありますが,あれがケバ立った状態だそうです。
また、新品のスキーや,チューンナップしたスキーもストラクチャーの角が立っていて抵抗になるのでこれをブラシなどで滑らかに仕上げる必要があるとも。
ここらへんが、そもそもどんなワックスをかけるかとかいうことよりも大事なんじゃないか。
いままで,ベースワックスを入れていく過程でしっかりとブラッシングやスクレイピングはおこなってきましたがワックスが入っていない状態ではやっていませんでした。
ワックスがかかった状態では滑走面がコーティングされてケバをうまく取ることができないようです。
今年はいちどスキーのソールからワックスを除去した上でしっかりとケバ/ストラクチャーの角を落とす作業をしてみようと思います。
そして,もう1点。
これはおそらく滑走用のワックスをかけた後の最終仕上げで良いでしょうが霧吹きできれいな水をまんべんなく吹きかけてブラッシングすること。
水分を与えてブラッシングすることで静電気の発生を抑えてストラクチャーの奥のワックスも除去してくれるらしい。
ドミネーターワックスで推奨されていて,データでも明らかになっているので効果は高そうなので試してみようと思います。